当社は測量・設計会社として創業以来４０年余の歴史を積み重ねてまいりましたが、 ひとつの転機は、昭和から平成へと時代が移り変わる、時はまさにバブル経済の絶頂期でした。

日本全体が異常な好景気で沸きあがるなか、ひとりの経営者として、 ふと「このまま今のような状態が続くわけがない」という違和感が頭から離れなくなりました。 同時にひとりの人間として、人間社会と自然環境のバランスに危機感を覚えました。 高度成長期以降、猛スピードで発展していく社会の影で、急速に崩壊していく自然環境。 「このまま自然環境を犠牲にしながら、人間社会のさらなる発展が続くわけがない」という確信に近いものを感じていました。

しかし、具体的に私自身に何ができるか・・・その明確な応えはなかなか見つかりませんでした。 違和感と危機感と同時に、何もできない無力感も感じていました。

そんな中、仕事で山奥に立ち入った際、たまたま近くを流れていた美しい川のせせらぎを全身に感じながら、ふとある疑問が生まれました。

なぜ手つかずの自然の中では、このように美しい水が流れ続けるのだろうか？
自然本来の美しい姿には、どのようなメカニズムが働いているのだろうか？

この何気ない「疑問」がさらなる転機となりました。

色々な書籍を読み、研究者の話をお聞きした結果、そこには微生物の力、微生物を起点とした絶妙な自然界のバランス機能が作用していることを知りました。 同時に、人類の活動が過剰なまでに自然界に負荷をかけてきた結果、急速にそのバランスが失われつつあることも・・・

その事実を知り、「何とかしてこの微生物の力を活かすことはできないか？」 「自然界のバランス機能を取り戻しつつ、同時に人々の豊かな暮らしにも貢献できる方法はないか？」と研究を開始しました。

しかし、私はあくまで経営者であり、科学者ではありません。 当初は研究のやり方すらわからず、失敗と苦労の連続・・・時には爆発事故のような失敗もありました。 しかし、そんな私を理解してくれた家族の支えもあって、ようやく今から約20年前に「自然浄化材バクチャー」の開発に成功しました。 この成功は、今思えば、私が科学者ではなかったことが幸いしたと考えています。 純粋培養をもととする微生物学の予備知識や常識に捉われず、個々の微生物の機能ではなく微生物集団の活性化を主眼として実証実験を繰り返し続けた結果もたらされた奇跡的な出会いでした。

バクチャーは、自然界が本来持っている微生物の力を劇的に活性化させる機能を持ち、その効能は水質改善・土壌改善・臭気対策等の広範に及びます。 これは、「自然本来の美しい姿への回帰（Back to the Nature）」と「人々の豊かな暮らしと発展」を両立させるものであるという確信を持ちました。

開発当初はまだ環境への社会意識も薄く、さらにバクチャーの機能がそれまでの常識と全く異なっていたためなかなか理解されず、販売面では苦労を強いられました。 しかし、「実際に使ってもらえば良さは必ず実感してもらえる」 という信念のもとで営業努力を重ね、現在では国内市場のみならず海外の国家プロジェクトからお声掛け頂くほど注目を集める存在となってきました。

このことは、私どもの努力よりも、「人間社会と自然環境のバランス」や「人と自然が豊かに共存する未来」を真剣に考える人々が増えてきたおかげであると考えています。 そんな皆様から選ばれる商品の開発・普及の努力を継続してきたこれまでの道を振り返り、その努力が報われる時代の到来に心から感謝申し上げます。

今後も微生物活性化技術のさらなる進化と応用を追究し、自然と人が豊かに生活できる未来の実現に貢献してまいります。